パートの社保拡大で失われるもの~これからのベストな仕事との向き合い方~

暮らし

こんにちは、MeGです!

今回は、「社保拡大を見据えた、これからのパートの働き方」について考えてみます。

2025年には人口のなんと25%が75歳以上という超高齢化社会を迎える日本。いわゆる「2025年問題」を目前にして、社会保険適用拡大の動きが活発化しています。

パート労働者も例外ではなく、2024年10月1日から、従業員数51人以上(現在は101人以上)の企業で働くパート・アルバイトで、以下の要件に当てはまる方には社会保険が適用されるようになります。

 

・所定労働時間が週20時間以上30時間未満の方
・所定内賃金が月8万8000円以上の方
・2ヶ月以上の雇用見込みがある方
・学生ではない方
いわゆる「106万円の壁」の対象者が、規模の小さい企業にまで拡大するということ。
これまで社会保険についてはあまり気にする必要のなかった従業員数51人~100人の企業に勤めているパート労働者の中には、

所得税の対象になる「103万円」をギリギリ超えないように調整しているわ!

…と、就業調整を行っている方もたくさんいらっしゃると思いますが、そういった方が実は要注意。

ネックとなるのは10月1日に今回の社保改正と同時に行われる「最低賃金の50円引き上げ」です。

この賃上げによって、とくに来年以降、今までと同じ労働時間のままだと社保の対象に引っかかる人が多数出てくるとみられています。(推定約20万人にのぼるとも)

 

傷病手当金や出産手当金も出るし、将来もらえる年金が増えるなら別にいいんじゃないの?

という声もある中、「それならいっそのこと就業調整をやめて、働く時間を増やして頑張ってみるか!」という方もいらっしゃるかもしれません。

ですが実際に計算してみると本当におトクなの?と疑問に思えることがたくさんあるんですよね。

それはつまり、「給料から社保がめっちゃ引かれて手取りが減る割に、将来の恩恵はあまり期待できない」という悲しい現実…。

こうした社保拡大が進む中、私たちパート労働者は、今後どんな働き方を選択すべきなのか?

そして、私自身が行き着いたひとつの答えについてもお伝えできたらと思いますので、ぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

 

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社会保険拡大が、実質の増税でしかない理由

社会保険が引かれるようになると手取りは想像以上に減る

社会保険適用の最低ラインとなる手取り8万8000円、年間の手取り総額約105万6000円のケースで考えてみます。

ひと月あたりの社会保険料総額:1万3252円
~内訳~
●健康保険料:8万8000円×10.00%=8800円
労働者負担分:8800円÷2=4400円
●介護保険料:8万8000円×1.82%=1601.6円
労働者負担分:1601.6円÷2=800.8円
●厚生年金保険料:8万8000円×18.300%=1万6104円
労働者負担分:1万6104円÷2=8052円
※介護保険料の対象となる40歳以上のパート労働者で、勤め先が東京都の場合

つまり、単純に差引すると手取り額は

月額 8万8000円→ 7万4748円
年間105万6000円→89万6976円

と、大きく目減りしてしまいます。

MeG
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同じ時給、同じ労働時間なのに年間で約16万円も手取りが減るのは精神的に辛い…。

今まで通りの手取り額を維持するには

ではちなみに、社会保険適用後もこれまでと同じ8万8000円の手取りを維持するためにはどのくらいの給料が必要なのかというと、おおよそ次の通り。
(素人のざっくり計算なので、多少の誤差はあるかもしれません。大体の目安、くらいの認識でお願いします…)

月収: 10万5000円
ひと月あたりの社会保険料総額:1万5812円
~内訳~
●健康保険料:10万5000円×10.00%=1万500円
労働者負担分:1万500円÷2=5250円
●介護保険料:10万5000円×1.82%=1911円
労働者負担分:1911円÷2=955.5円
●厚生年金保険料:10万5000円×18.300%=1万9215円
労働者負担分:1万9215円÷2=9607円

上記の条件でかろうじて手取りが

月額  8万9188円
年間 107万256円

となり、ほぼ以前の水準に。

つまりは労働時間を増やすか、あるいは今より時給の良い会社に転職するなどによって、かかる社会保険料の分収入を上げる必要があるということ。

月あたり1万5000円以上の収入UP…

MeG
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いや無理。

社会保険料を払うようになってしまうと、よほど頑張って稼がない限り、以前と同じ手取り水準を維持するのはなかなか厳しそうですね。(ただし副業という手はありますが)

 

社会保険を払っても、もらえる年金は増えない

しかも、社会保険を負担すれば負担しただけ将来もらえる年金が増えるのかというと、そういう訳でも無さそうなのです。

先ほどの手取り8万8000円のケースでいくと、社会保険を払うことにより年間約16万円の負担増に対し、増える年金は年間で約5800円ほど。

MeG
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元が取れるのは、まさかの受給開始から28年後…!

65歳から年金をもらい始めても、93歳にならないと追加で支払った分の恩恵を受けられないという試算です。

つまり…けっこう長生きしないと元は取れない。

しかも今後は受給開始年齢が70歳、75歳と引き上げられる可能性があることを考えると、元を取るということ自体無理な話になってきます。

これでは、「将来のために社保に入りたい!」と、自分の時間を今まで以上に削ってまで頑張って働くメリットはどこにも見当たりませんよね。

MeG
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負担だけ増えて、将来の恩恵もほとんど受けられないんだとしたら、実質の増税と同じ。

 

国はすべての労働者に社会保険を負担させようとしている

今みてきたように、政府は超高齢化社会に向けて年金の財源を確保するため、社会保険の対象者を増やそうと躍起になっている状況。

数年後には「週20時間以上」という要件を「週10時間以上」に引き下げる可能性が高いようですし、第3号被保険者、いわゆる主婦年金自体を廃止するという案すら出てきています。

MeG
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それはさすがにやめてくれ…。

こんなにもあれこれ改正しないと維持できなくなっている年金制度は、もはや破綻していると考えた方が良さそう。

今この段階で財源確保が厳しくなっているのですから、私たち労働者が実際に高齢者になった時、年金自体本当にもらえるのか?と不安にもなりますね。

だからこそ、私たちがとるべき対策は、

社会保険の負担を可能な限り避け、その間に年金に代わるものを自分自身で用意する

ことだと考えます。

まとめ~私自身の現状と、これから~

可能な限り扶養のままでいる

私自身はというと、従業員数50人以下という少ない事務所、かつ労働時間も週13.5時間と短いため今回の社会保険の対象とはなりませんが、おそらく数年以内には私のような“ゆるパート勢”にも魔の手が及ぶことになるかと。

ではどうするかというと、先ほど結論づけた通り、扶養という制度が続く限り私は扶養であり続けるつもりです。

この件については賛否両論あるかもしれませんが、行く先の分からない社会保険を増やすくらいならそのお金は「今」、家族と過ごす時間に使いたいですし、将来もらえるか分からない年金の代わりになるものを、自分の手で準備したい。

社会保険の要件が週20時間から10時間になるのなら、それ以下に労働時間を減らしてでも、最後の最後まで粘ってやろう!と思っています。笑

早いうちに資産形成を完了させる

そして、社会保険の拡大が進まないうちに、新NISAを活用して早めに資産形成を完了させることも大切だと考えています。

私が「ゆるFIRE」(=サイドFIRE)を目指している理由の一つがここにあります。

「じぶん資産」というマネーマシンを作ってしまえば「給料」も、そして「年金」も、自分から自分へ支払うことができる。しかも新NISAなら非課税で。

もちろん働き手不足といわれている世の中なので、サイドFIREが達成できたとしても完全に仕事しないのではなく、何らかの形で社会に貢献したいとは思っていますが。

限りある人生の大切な時間。

すべてを労働に捧げるのではなく、ゆとりをもって心豊かに過ごしていきたいですよね。

今回は以上となります。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

MeG

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